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新連載!犬飼勝哉の稽古場日誌

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7月になり、「坂あがり相談室plus(2017年度版!)」対象者の犬飼勝哉さんの急な坂スタジオでの20日間が始まりました。

「公演」というゴールが設定されている稽古の場合、スケジュールや予算といった物理的な限界がある中での創作になってしまいがちです。
今回、犬飼さんと相談し、「公演」のための稽古の時間と同じ感覚で20日間を過ごすのではなく、普段、稽古場で実践してみたいけれど、出来なかったこと・してこなかったことに挑戦することにしました。

◯作品のことについて、いつもよりじっくり俳優と話したり共有する
◯なかなか話す機会のない人たちと出逢い・話してみる
◯急な坂に保管されている様々な作品の記録映像を、大きなスクリーンで鑑賞してみる等…

そんな急な坂での日々を、日誌という形で綴っていただきます!

★「坂あがり相談室 plus」2017年度版!募集
★「坂あがり相談室plus」2017年度版!対象者決定のお知らせ

新連載!犬飼勝哉の稽古場日誌

本日の1枚

本日の1枚

7/6木曜 晴れ

スマートフォンにyahooのアプリからニュースが自動的に送られてくるように設定でなっているのだけれども、昨日から九州の大雨の情報がひっきりなしに届いている。まだそのニュース速報の内容まで詳しく見ていないので詳細はわかってないが、前代未聞のスケールの雨雲が九州北部に発達し、とんでもない降水量になっている(いた?)らしい。昨夜の時点で避難を呼びかける号外の速報が二回、二回目はさらに念押しのようなかたちで、送られてきていた。ニュースが届く時スマートフォンは、電話の着信でもメールでもライン通知でもないパターンの揺れ方をする。

さて、7/1から横浜の急な坂スタジオにお邪魔しているわけだが、今日から一階のスタジオ1のほうに移動してきた。それまでは二階奥の和室にずっとこもっていて和室といっても広さは三十畳あって十五畳の部屋と十五畳の部屋のふたつに、もとは襖で仕切られていたようなひとつづきの空間で、縦に長い。急な坂スタジオはもともと結婚式場だったらしいので、控え室のようなかたちで、この和室が使われていたのかもしれない、と思いながら和室にずっといた。空調のスイッチがOFFになっていても常時、外調機が作動していて、これは建物全体で動いているので停められなくて、天井からの風がうっすらと短パンを穿いている両膝に寒いので、タオルケットのようにして脇の障子扉の奥に収納されていた備品の座布団を、ずっと膝下に掛けていた。

それで7/1から今日まで何をしていたのかと言うと、えーと、まあ何をしていたんだろう。とくにこれといって何をしていたわけでもないのだけれども、とりあえずあとちょっとで完成しかけていた脚本を一本仕上げて、本を読んだりDVDを受付からいろいろ借りて観たりしていた。二日目の7/2には声をかけていた渡邊さんが忙しいなか来てくれて、話し相手になってもらった。

急な坂スタジオ前の坂道を上がっていくとすぐに野毛山動物園の門が見えてくる。すぐそこの目と鼻の先に動物園があるということで、昨日(7/5)行ってきた。動物園にしてみればそれほど広いわけではない敷地内には、トラとかライオンとか、キリン(!)といった大型動物もいるのだそうだ。ちなみにゾウはいない(かつては「はま子」というゾウがいたらしい)。入園料はきっと500円くらいだと踏んでいたらなんと無料だったため、とりあえずこれから毎日動物園には通おうと思っている。それで16時半が閉園時間なので、もうすぐ動物園が閉まってしまうので、今から行ってきます。

さて戻ってきた。太陽は出たままだったがぱらぱらとシャワーのような雨が降っていた。今日もキリンの姿はなかった。コンドルの檻の近くのツキノワグマの「サンペイ」は、今日も隣の「コマチ」の檻に向かって体を揺らしつづけていた。コマチは、今日は柵内の上部に組まれた木登り用の足場の上にいて、柵に沿って突き刺されたサツマイモの欠片や半分に切られたミカンを食べたりしていた。飼育員による餌やりの時間は決まっていて、もう少し早く来ていればその様子が見られたが、そのサツマイモやミカンは、その餌やりの残りだろう。ちなみに二匹のプロフィールは、

コマチ(メス)
2000年生まれ
阿仁熊牧場(北秋田市)からやってきました
・おしとやか
・ちょっと恥ずかしがり屋
・嬉しいときは走り回る

サンペイ(オス)
2000年生まれ
阿仁熊牧場(北秋田市)からやってきました
・食いしんぼう
・あそぶの大すき
・コマチに片想い中……

ということらしい。
サンペイのあの動作は、もしかしたらクマの求愛行動のようなものではないかと、昨日も同じ動きをしていたので、思っている。二匹の檻は隣同士だけれども、そのあいだはコンクリートの壁に仕切られており一部分だけが鉄のバー越しに向こう側が見えて、そこはちょうど水浴び場となっているのだけども、向こうのコマチの様子が窺えるその位置でサンペイは体を横に振る、あきらかにそれをコマチに向けてやっている節がある。

踊るサンペイ(YouTube)

調べたら動画にも納められていた。

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犬飼勝哉


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